アイスに負けたお父さんとお爺ちゃん

近所に大きな動物園があります。
とても面白い動物園で週末は遠方からわざわざ来るほど大盛況しています。
私たちも半年に1回はその動物園にいます。
そして、子どもや父母まで連れて遊びに行くこともあるほどです。

前回に行った時は、子ども2人、主人、私、父、母の6人で行きました。
もうすごい人で賑わっていましたが、私たちも思い思い楽しんでいました。
少し疲れたから休憩しようと子どもたちは観にアスレチックの様な所で遊ばせて、大人はすぐ横にあるベンチに座っていました。
すると、母がソフトクリームを食べようとみんなを誘ってきました。
子どもたちも賛成して、みんなで食べようと言い、まずは母一人が列に並ぶと言ったのでまた子どもたちはアスレチックの方へ戻って遊びに行ってしまいました。
しばらくしても母がなかなか帰ってこないので、もしかしてソフトクリームを一人で持ち切れないかもしれない…と心配になった私は列を見に行きました。
すごく長い列でしたが、どうにか母の姿を見つけられた私。
するとその5分後位に園内のアナウンスが流れました。
「迷子…?のお知らせです。
○○○様、お孫様がお待ちしております。
お近くのスタッフまで声をかけてください。」
その名前はまさしく母の名前でした。
びっくりした私と母は急いで列から抜け出し、近くの案内所に行き、園内のスタッフの方に声をかけました。
するとそこから子どもたちが出てきたのです。
「お父さんとおじいちゃん、椅子に座っていたでしょう?」と聞いた私に子どもたちが答えました。
「お父さんやおじいちゃんよりもおばあちゃんが持っているアイスに会いたかった…。」
そんなことをしれっと言う子どもたちは私たちの手にアイスがないことを見るとがっかりした様子。
それ以上にガッカリした母の姿を見るとしばらくは動物園に行こうとは誘えないと思う私です。

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