懐かしい給食の記憶

時々、友人や家族間で給食についての話題がのぼる。
どの給食が美味しかったかという議題は、実に地域性を反映しており面白い。
どこの地域にも人気のメニューというものが存在し、それはどの学校でも食べられるという普遍的なものではない。

むろん、カレーは別格である。
あれほどに普遍的でなおかつ全ての子供の心を捉えて離さないメニューはないのだ。
あれこそキング・オブ・給食とみて間違いあるまい。
そうではなく、その土地土地の名産品が取り入れられる副菜は、全国万人に共通するものではなく、個々人の記憶に独自性を与えている。
言って見れば郷土料理型給食である。
東北なら東北らしく、関西なら関西らしく。
残念ながら、私の住む土地は、これといった特色のないことが特色であるようなところだったので、友人知人と話して共通する地域性をもったメニューがひとつもない。
水戸納豆も出なかったし、のっぺい汁もなかった。
それでも美味しかったメニューというのは、そこに住んでいた人にならば伝わるものである。
ちなみに先日姉と給食について語らった際、共通しておいしかったのはレバーの甘辛揚げアーモンドスライス和えである。
レバー嫌いの多い子供が食べやすいようにと、工夫に工夫を重ねてくれた栄養士の人の愛を感じる一品だ。
分かる人には分かる、と信じる。
ところで世の中には給食を食べられるカフェというところがあるらしいが、その地域を間違えるときっと全く懐かしさは感じられないだろう、と思う。
やはり住んでいるところで食べるのがノスタルジーを味わうには一番だ。
でなければ故郷がなくなったような、切ない思いを味わうに決まっている。

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