野球場のビール
夏は毎日毎日ビールが美味い。
冬はビールが寒いので、日本酒ばっかり飲んではどんどん太っていっていたが、夏は日本酒よりビールが好きだ。
日本酒より糖分を気にせず飲める。
それに、やっぱり炭酸というのは喉の渇きを癒すのには最適である。
炭酸清涼飲料よりもうんと糖分(また)が少ないし。
といってもどちらも太ることを気にしていたら飲めやしないものだが。
さて。
野球場ではビールの売り子たちがビールをその場で注いでくれる。
かわいいビールガールが注いでくれるビールは、野球場という特別感とあいまって殊のほかに美味い。
でも、野球場に行く前は、あのビールたちはみんなサーバーから注がれる生ビールなのだとばかり思っていた。
でも実際そういうわけでもない。
私が座ったのが2階席だったからだろうか、なかなかサーバーを背負った売り子が来ない。
いるにはいるのだけれど、どうも一階席のあたりにずっといて、ほとんど2階席には見向きもしない。
そういう契約なのだろうか?
全くそのあたりの事情に疎い素人野球ファンには分からないことだ。
私の席によく廻ってきてくれる女の子は、缶ビールを紙コップに注いでくれた。
確かにきんきんに冷えているし、注ぎ方のプロの売り子達に注がれたビールは、泡の具合も完璧で生ビール風なのだ。
でもなあ、と思ってしまった。
家にあるんだよな、と。
思ったら負けだと分かっていつつも、ついつい考えてしまう。
それなら家で飲めない生ビールが飲みたいな。
結局、生ビールサーバーは一度も私の席には来てくれなかった。
あまりに私が生ビールはいつ来るのかとしきりにぼやくので、一緒にいった友人には「うるさい」と一喝されてしまった。
誰か球場の生ビール事情に詳しい人がいたら、是非そこのところを教えて欲しいものだ。